-ビジネスモデルフリー(後編)

iPhone発売からすでに10日が過ぎました。AppStoreで出てくるアプリケーションから事例拾う中、どういうアプリなら許されるのか、遠いながらややあたりがついてきました。ダメなものは結局のところわからないながら、セーフなのは出てくる事例で垣間見えます。
まず、私の周囲で議論されていた、AppStore外でのビジネスモデルを構築するアプリの流通はOKのようです。前に紹介したNAVITIMEのほか、eBayクライアントほか数は少ないながらいくつか出て来ています。また、Apple主催コンテストで賞獲得したTwitterrificの無償版では広告掲載を行っています。サブスクリプション課金、トランザクション課金および広告課金と、AppStore外でも企業が独自に構築するものに制約を課していないようです。またサーバ側サービスの登録(含む購入)が必要で、アプリ入口にログイン処理があるものも問題ないみたい。TwitterrificはTwitterのIDが必要だし、iPhone版のSalesforce.comクライアントも同じです。
秋に出てくるという、プッシュ通知のAPIの提供にはもうすこし制限があるかもしれませんが、現時点のAPIで作れる範囲では事前に憶測したほどの制限は無い感じです。キャリアのビジネスに競合するVoIP関連はNGなぐらいで、他はビジネスモデルフリーと言えそうです。
ダメなものは決め手に欠きますが、少なくともSDKの提供する範囲外の機能を用いるものと、SDKのライセンスに抵触するものはそうであると言えそうです。SDKは電話や音楽関連の機能は提供していませんし、AddressBook以外のビルトインアプリへのアクセスも提供していません。SpringBoard(Home画面)への介入もいまのところ無いみたい。たとえばビルトインCalendarが出来ているSpringBoard掲載アイコンの書き換えはMacOSでの当該APIと同様のものが提供されていなく出来ないみたいなのですが、このへんはいずれ出てくるものなのかもしれません。
過日、裏口で会話もしてみたところ、実行可能ファイルをAppStore外からダウンロードしてくるようなものをセンシティブにとにかく御法度としているそうです。JavaVMしかり、FlasyPlayerしかり。WebKitを用いた新たなWebブラウザを作るのはOKでも、JSなどLL実行環境もNGらしい(あくまでそう「らしい」です)。この点で気にしているのはウィルスやワーム、マルウェア、新たな脆弱性などセキュリティ関連の懸念だけからということです(あくまで「たぶん」そうだということですw)。脆弱性観点からは画像ファイルドライバやHTMLレンダラなどは「たぶん」NGですね。Mobile Firefoxがリジェクトされるわけです。