-コミュニティの核

SNSや掲示板などさまざまIT手法でコミュニティが立ち上がっている昨今、OSSもコミュニティの時代とか言われていますし、mixiは株式上場しちゃうし、と大変なことになっています。もちろんSeasarプロジェクトもそのコミュニティのひとつと目されています(一方で特定非営利活動法人Seasarファウンデーションはコミュニティじゃないと思っています)。前に羽生さんが面白いことを言っていて、盛り上がって発展するコミュニティの必要条件として推定される要素を二つ上げていました。これは特にOSS関連コミュニティのことを意識して言われていましたが、枝葉を整えると結構一般論かと思っています。

  • カテゴリーキラープロダクト、できればそのコミュニティの保有するモノ。たくさんあるとなおよい。
  • カリスマ的なエバンジェリスト、できればそのコミュニティに専属する人。一人。

どっちが欠けてもコミュニティとしてはイマイチになってしまうという。SeasarプロジェクトではSeasar2とひがさんがそれらにあたります。プロダクトのほうはもしかするとS2Daoかもしれませんね。Seasarは幸いにそろってコミュニティが立ち上がりましたし、これからも発展してほしいと思っています(私は分離された、コミュニティではない、Seasarファウンデーションの人なので、この件については外部の人として立ち居振舞うべきなんで)。
プロダクトはそりゃあたくさんあったほうがいいですよ、ほどほどのたくさんよりも頭抜けたのがひとつあったほうがいいかもしれませんが。このへん質重視か量重視かというところは議論の余地がありますが、とにかく質量ともにスゴいほうがいい。一方でカリスマは一人でいいような話になっていたと思います。カリスマは責任背負うわけです。光らなくなったらポイだからね。純金だろうがいぶし銀だろうが、メッキだろうが、光らないカリスマなんて「飛べない豚」扱いです。しかし、そんな重い地位も一度周囲に目される立場に立てば、コミュニティ全体にお世話されて勝手に醸成されていきます(このへん雑な論展開ですが、まあ面倒なんで。。。)。そのあたり、たぶん二人も三人もコミュニティは面倒見れないんですね。ただ、それもプロダクトと同じく、質量ともにスゴければいまだに見たこと無い世界にいくかもしれません。
過去、FDELPHIというノスタルジーがありましたが、あそこにも誰もが認める怪人が居ました。謎の全知師というハンドルで活躍していた服部誠さんという方です。不覚にも近年はまったくご連絡さしあげておらず近況もわかりませんが、あの光はちょっと最近みないな。ひがさんも今でもとてもスゴい方だとしみじみ思いますが、まだ余地があるという風に私は思うのです(それが何かは知りません。漠然と期待を込めて)。個性も違うし時代も違いますが博識で博愛、半端無い技術知識あり、半端なく優しかったように思います。代わりにプロダクトが商用製品でしたからちょっと弱かったにも関わらず、今も当時お世話になったことに恩義を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
Seasarファウンデーションはコミュニティではなく、じゃあ何かというと、そのコミュニティの背後のドロドロ系を引き受ける法人です。権利とか義務とか、光させばさすほど濃くなる影の部分を担当しています。光あっての影ですが、影には影の野心もあって、質量ともにスゴいコミュニティをたくさんお世話できるといいなぁと。ファウンデーションは(というか、私は)Seasarプロジェクトの発展が第一にあったうえで、それとはまた別に、カテゴリーキラープロダクトとカリスマを求めています。ですから、飛びたい豚はぜひ参加ください。

  • なんでこんなこと書いているかいうと、ヌルくなっちゃいかんよ、と。ドキュメント書くためにプロダクトの進化を止めてもね、と思うし。どっちもトップギアでやるんですよ。それが理想。博識も全力、博愛も全力。
  • それにしても、社長や王様など組織を代表する者の地位なんて脆いものなんですよ、と。カリスマもまた然り。手を抜くと光が曇るよ、飛べない豚はただの豚になっちゃうよ、最後には捨てられちゃうよ、と。