-Seasar2のテーマ

私なりに、今Seasar2へ期待するテーマを大づかみに考えると、

  • 易しいこと
  • 優しいこと

と考えます。まず第一の「易しいこと」。これはまた、シンプル第一!でもあります。冗長な機能やコードが無いことによってパフォーマンスや堅牢性が得られますし、新規参入の教育コストも軽減されます。Seasar2は高度な中核機能を、とても少ないステップ数で実現していますし、またXML設定についてもすべてのタグを覚えてしまえるぐらいにボキャブラリが抑えられています。すごく「易しい」と思います。
第二の「優しいこと」とは、いくつかのことを含みますが、ひとつは、可能性のあること。必要な機能の中心をはずさずにしっかりと捉えていることによって今後現れる実際利用時の要件に、トリッキーな対応せずとも素直にとりくめることが求められています。POJOをAspectによって拡張し、S2Containerに載せる方法は、永く求められている過去資産の再利用性のひとつの回答となってます。新規開発は周辺と切り離されてCoreConcernに集中すればよいというのは大きな可能性だと思います。もうひとつは、開発者のテスト・デバッグが便利なこと。開発者が問題の所在を局所に限定化するのがユニットテストの存在意義です。同時にエラーやワーニングの表現が優しく直感的なことも重要と思ってます。
幸いに、Seasar2はEA*のリリース時点でテーマの回答がほぼ得ることができます。ひとえに開発者であるひがさんに負うところなのですが、EAテスターが負えることもあります。「優しく」するために、可能性をひろげるための要望をあげることと、次のバージョンでテスト・デバッグをより便利に行うためにもできるだけ多く今のバージョンのSeasar2を使ったテスト・デバッグをやってみることです。シンプル性と背反して「易しく」なくなってしまう要望については検討却下されていけばいいし、エラーメッセージが直感的でなかったり例外の原因を局所・限定化しにくいケースを発見してフィードバックしていけば、より「優しく」なっていきます。特にデバッグ機能の向上はメイン開発者がメインであるゆえになかなかできないことなので、私もできるかぎり参加していきたいと思っています。