-名前の間違え方

どうやら全世界的に、名前というのは重要です。本名を知られると支配されてしまう、というようなルールがある文化がありますし、刑罰として名前を剥奪する文化があったりします。映画なんかのシーンで囚人を番号で呼ぶのを見たことありませんか?ジブリ作品「千と千尋の神隠し」では主人公の千尋から名前を奪い拘束する魔法使いが出てきます。逆に準主役のハクという川の神様(龍)が自分の名前である琥珀川を思い出したときにはその歓喜によって踊り狂いました。ジブリのアニメにはこういった民俗学や歴史学のギミックが凝らされているものが多くて面白いんです。たとえば、もののけ姫なんてそういったことのオンパレード。皆さんはあれを西暦何年ごろの話だと思います?たぶん1550年をちょっと過ぎたぐらいなのかなと思うのですよ。僧兵、惣村、鉄砲、タタリ神、そんなものが出てきてます。。。すいません脱線しました。
これの応用で、中国を中心とした東アジアでは表意文字である漢字があるため、名前の音は奪わないまでも、意味の悪い表記を行うことによって相手を貶めるというテクニックがあります。要は相手をバカにすることによって自分を高ようという動きです。古代、冊封したモンゴルの国号として、中国は蒙古という字を与えました。これはどちらも悪い字で、まさに蒙はバカという意味。魏志倭人伝ではヒミコさん(たぶん日巫女)を卑弥呼といいますが、卑しい、という字が入ってます。朝鮮はすごくいい字を使ってます。一日が始まり明るくなる朝を使い、新鮮の鮮。いい名前をもらってるということは朝鮮半島の外交史における考察上で重要なことです。日本はいい字なんですが、これも冊封体制下に入らずに聖徳太子あたりが勝手に名付けしたから。時代が下るとちょっと違う例も出てきて、たとえば道鏡事件で有名な称徳帝は、自分の政策に反対した和気清麻呂別部穢麻呂と改名して流罪にしています。別れさせたり、穢なかったり、大変ですね。
相手をさげすむためには名前を忘れたふりをしたり、間違えたりすることは有効な手段とされていますので、悪意無く間違ってしまったとしても、間違いが発覚したら訂正と謝罪が基本です。「ビジネスショウ」とイベントの名前を間違えた私は指摘を受けて後にすぐ、「ビジネスシヨウ」と直しました。誰に謝っていいかは分からなかったので謝りませんでしたが。。。改めてイベント主催の方々、すいません。で、問題はこちらです。

#シーサー財団の茶だ開発者がほざいてますな。
http://asip.tdiary.net/20060518.html#p01

全体的にちょっと文章が乱暴な気がするのと、論証が強引な印象を受けることは置いておいて、まず、「シーサー財団」ではないです。正しくは「特定非営利活動法人Seasarファウンデーション」。長いから「Seasarファウンデーション」でもいいし、「Seasar」だけでもこの場合よしとしましょう。「茶だ」は何のことかすぐにはわかりませんでしたが、なるほど、「Teeda」ね。まず他意が無いのであればすぐ訂正し、その上で関係者に謝罪しなければなりません。ま、誰に謝ればいいかは分かりにくいでしょうから、とりあえずSeasarファウンデーション代表者の私にコメント欄ででも謝ってください。しょせんたいしたことじゃないから謝罪も軽めでOKです。しかし、一方で悲しいことですがわざとやってるのであれば、やり方を知らない。上記説明のとおり、間違え方にも正しい間違え方があって、悪い意味の字を使ったり、悪い意味のダジャレにしないといけないのです。Seasarがシーサー、ファウンデーションが財団では、そのまんま。ぜんぜんひねりがなく最低ランクです。さらには茶=Teeは、クイズじゃないんだから。。。あえてまじめに指摘すると茶という字には悪い意味が無いんですよ。悪い意味の字は、漢和辞典を探すとすぐ見つかると思います。ということで、対応お願いいたします。中途半端は知性が足りないみたいに見えちゃうので良くない。こちらもわざとであれば蛇足な説明ですいませんが、「ほざいてますな」というのは悪意を含む言葉です。穏当な日本語は「ありがたくも教えてくださっています」。夜露死苦。